窓辺の工房で椀に漆を塗る職人。顔と両手、刷毛と椀

百年、手のなかで育つ器。

木を挽き、漆を重ねる。
直しながら使いつづける器を、
加賀の工房から。

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器の図案と木地を広げた作業台
器の図案と木地を広げた作業台

この工房について

漆器の産地では、木地・下地・塗り・加飾を別々の職人が受け持つのが普通です。杢代漆藝はその工程をすべて自分たちの棟のなかに置いています。理由は単純で、そのほうが後から直せる器になるからです。木地を挽く段階で「この器は将来二度塗り直す」と決めておけば、削り代を残しておける。塗師と木地師が同じ土間で話せるからこそできる設計です。

石川県加賀の山あいで、木を挽き、漆を重ね、絵を置く。杢代漆藝は1897年から、椀の木地を挽く仕事として始まりました。いまは十二人の職人が、木地から加飾まで一つの工房のなかで器をつくっています。新しいうちがいちばん美しい器ではなく、使うほどに艶が深くなり、傷めば直してまた使える器を。それが私たちのつくるものです。

ブランドストーリー

四つの入口

はじめての方には、まず「素材 — 木と漆」をご覧いただいています。何でできていて、どう変化していくのか。次に「つくりかた」で、一つの椀に何日かかるのかを見てください。品物をお探しの方は「コレクション」へ、すでにお持ちの器のことでお困りの方は「お直し」へお進みください。他所でつくられた器の修理もお受けしています。

漆椀を取り入れた二人の朝の食卓
漆椀を取り入れた二人の朝の食卓

海外のお客さまへ

現在、製作した器のおよそ半分が日本の外へ渡っています。欧州とアメリカ、アジアのギャラリー、ホテル、そして個人のお客さまです。素材の成分、食品への接触、機内持ち込みや輸送中の温度、現地での手入れの方法。こうしたご質問には、代理店を介さず工房の担当が直接お答えします。修理のためのお預かりも、海外からの発送で承っています。

海外への発送・お問い合わせ
細い金の継ぎ目を残した漆椀
細い金の継ぎ目を残した漆椀

お直し

使うなかで生まれた傷や、時とともに生じた変化も、器の歩んできた時間です。一つひとつの状態を見て、これからも使い続けられるよう、丁寧にお直しをいたします。

お直しについて

工房からのお知らせ

毎年五月と十月に、工房を開いて仕事の様子を見ていただく日を設けています。轆轤が回る音と、漆風呂の湿った匂いは、写真では伝わりません。少人数の予約制で、通訳が必要な場合は事前にご相談ください。また、木地の乾燥に一年から二年をいただくため、ご注文から納品まで半年以上お待ちいただく品もございます。